いやあ、怒涛の展開で次を直ぐに見てしまい、感想が後回しになってしまい、気付けば終わってました😅
力を入れて見ていた分、脱け殻のようになっています。
商売人の主人公が、やり手ゆえ、政治の権力闘争に巻き込まれ、多額の財を奪われ、挙げ句に濡れ衣を着せられ、牢に入れられる…
こんな展開が待っているなんて、出だしの頃からは、想像もつきませんでした。
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商売の話だけではなく、清朝末期と言う新旧交代の激動の時代ならではの時代背景が、より物語をおもしろくしています。
周瑩の人となり
ヒロイン周瑩は、とにかく破天荒。男気があると言うのでしょうか?
当時、女性、特に身分の高い良いところの奥様は、外に出歩かず静かに家で刺繍をするのが普通。
好奇心旺盛で、思ったことは実行に移さないと気が済まない周瑩は、有る意味、異端児でした。
周りの人からは、激しい気性だの、女のくせにだの眉をひそめられます。
それでも、天性の商才、行動力、決断力、先見の明と言った素質で次々に事を成していきます。
これには、呆れてそっぽを向いていた親族も見直さざるを得なくなり、やがて呉家は周瑩中心にまとまっていきます。
ただ、優れた才能だけで人が付いてきたのではありません。
情が深く、何より人を大切にする。
大量に仕入れた茶葉が、策略により水浸しにされますが、何と濡れた茶葉がプーアール茶として、バカ売れします。
打ち上げに呉家グループの全員を呼んで慰労しますが、功労者達をVIP席に座らせません。
立ち退きを指示された功労者達は激怒しますが、その席には、其々の家族達が迎えられます。
皆、離れて暮らす家族を呼んで、労って貰ったことで、一層、周瑩への信頼が増し、どこまでも付いていくと言う絆が生まれたのです(全社一丸となって!ですね)。
カリスマ性と言うのとは、違うかも知れませんが、周瑩には人を惹き付ける魅力がありました。
みんなの前で演説する姿に、私も見とれて、思わず付いて行きたくなりました。
そんな周瑩も、夫や義父を殺し、家を破滅させた相手には、復讐心を燃やします。必ず真相を究明すると。
夫の呉聘の死因については、容疑者が二転三転しますが、制限時間いっぱいで、杜明礼であることを突き止め、復讐を成し遂げます。
もちろん、周瑩一人の力ではありませんが、協力してくれる人がいることも、周瑩の力でしょう。
実在の周瑩(同じ名前です)は、商家の娘(養女と言う説も)で、嫁いだ先で夫が直ぐに病死。(実家が没落しそうだった為、病気の相手と知っていて嫁がされたと言う説も)
一人で商家を切り盛りし、大きくしました。また、被災民の救援や学校の設立などの公共の事業へも積極的に携わりました。
こう言うところが、情に厚いと言うドラマの設定と合致してますね。
星移と再会した時は、激情型?かと思うくらいの抱き締め方でした😅が、狂おしい程、愛していると言う気持ちが理解出来て心が痛かったです😣
沈星移は、架空の人…?
若くして寡婦になった周瑩。これだけでは物語として寂しいですよね。
そこで呉聘の亡き後、沈星移との恋物語を作ったのでしょう。
星移は、序盤こそ暴れん坊のどうしようもないボンボンでしたが、物語が進むにつれ、逞しく成長していきます。
周瑩も、その成長を見て、段々惹かれていくのです。
番宣に『女性豪商の悲しき愛の物語』とあったので、そうか、実らない恋なのかと、覚悟して見ることが出来て良かったです。予測出来なかったら、ハッピーエンドを期待して、えらく落ち込んだでしょう。
沈星移の人柄も素晴らしかったですね。
無謀とも言える正義感、責任感、純粋さ。それゆえ、愛する周瑩を冷たく突き放したり(見てるの辛かった…)、自分を犠牲にして周瑩や呉沢を助けたり…(何故ここに呉沢が、出てくるのかと、シャクに障りもしましたが)
権力に屈する父親や、ただ商いをしているだけなのに、目を付けられて潰される呉家や、胡家。
また自分自身もはめられて横取りに合い、社会への疑問と怒りを覚えます。
こんな国は、おかしいと…
そして、日本に渡り文明の違いに気付かされ、康卓文と自ら名を変え、革命に身を投じて行きます。
当時の皇帝、光緒帝が打ち出した’変法の改革’を星移は推進していきますが、実権を握る西太后に阻まれ、わずか100日であえなく挫折、星移は政治犯として追われる身となります🏃。
実在した変法の推進者’康有為’が、そのモデルではないかと思うのですが、この人は、西太后の弾圧から日本に逃れています。
政治革命をうまく物語に取り込んでいますが、まさか、お坊っちゃんの星移が、こうなるとは、少し飛んでる印象も実はちょっとだけ、ほんのちょっとだけありました。
周瑩と星移の甘いシーンが、少なかったのが、不満でしたね☹️
普通に二人でデートするとか、ご飯を食べるとか?あんまり無かったですね。一つだけ、星移が上海に行く前に、周瑩の部屋に忍び込み、星移が書いた周瑩の下手くそな絵で二人で笑い合ってました。これくらいですかね?
後は、盗賊に捕まり、あわや殺されると言う瞬間に「周瑩、愛してる!」とか、
牢から出た二人が、脱走犯として捕らえられるシーンで、滅多打ちにされながら、「お前と死ねれば本望、この瞬間が一番幸せだ!」とか?
極めつけが、最終回。
星移が、呉家に滞在している西太后と光緒帝を暗殺するため、忍び込みますが、呉家で事を起こせば、呉家全員処罰される。
星移は、周瑩達に被害が及ばないよう、わざと周瑩を刺し、苦しむ周瑩に口づけをします。このシーンは、泣きましたね…でもキスシーンがあって正直ほっとした、良かった❤️
いつも離れていて、再会するのは、生きるか死ぬかの時。または、会っても、わざと突き放す。
星移の父親が、今度周瑩に近づいたら、周瑩をただではおかないと、脅されていたからなんですが、周瑩なら簡単にやられないと思うのですけどね。
とにかく、もう二度と会えないだろうと、去って行ったり、情が深くなくても辛い愛でした😢
心を癒された懐先
癒されたのは、もちろん周瑩なのですが、私がこのドラマで最も癒されたのが、この懐先です。
ちっこいのに、演技が達者でメチャクチャ可愛い😆
周瑩が星移を失い、意気消沈しているのを見かねた義母が養子を取っては?と言うことになり、周瑩は、一番小さくて、悪ガキの懐先を選びます。
周瑩は、型破りな考えや、反発心、養子になるのが嫌で、乱暴に抵抗する懐先に愛する星移を重ね合わせていたのです。
とにかく、懐先は嫌われて追い出されようと暴れまわります。兄も計略を巡らせ盗みを働いたと思われれば、追い出されるだろうと弟の手助けをします。
何も知らない懐先は、濡れ衣を着せられたと主張するのですが、信じたのは周瑩だけでした。
祖父に叩かれかけた時も、周瑩は、懐先をかばいます。実の母でさえ、かばってくれないのにと、懐先は次第に周瑩と心を通わせて行きます。
濡れ衣を着せられて、家を飛び出した懐先を見つけた周瑩は、オオカミと格闘します。自分が咬まれても、必死に懐先を守る周瑩。
懐先は、倒れた周瑩を見て、「ニァン!ニァン!…母上、母上!」と泣き叫びます。こちらも、泣きながら画面に釘付け。
この出来事で周瑩と懐先は、親子の絆でしっかり結ばれるのです。お義母さん、正解でした。
この懐先は、自分の台詞を言う場面ではない時も、心配そうな表情をしたりしてしっかり演技をしていて、ホントに感心させられました。難しい台詞もスラスラ言えてたし…
癒されました(^-^)
まとめ
はあ~70話だったから全部書ききれないですが、見応えありました。
辮髪も全く抵抗なくなりました。イケメンはイケメンでした💮
しかし終わってみれば、周瑩と一番長く一緒にいたのは、趙白石でしたね。
この人も、激情型でしたよね?🤭
周瑩を愛しながらも、呉漪の策略で無理矢理結婚させられ、心を通わせたのも束の間、漪は、出産で命を落とします。
星移の「もう自分は戻れない、周瑩を頼む」と言う手紙で、一大決心をし求婚するも、蹴られてしまうんですね。
心に星移がいる以上、白石を愛せない…散々悩んだ末の周瑩の決断でした。
その’お断りの理由’を女子学堂の開校の挨拶で、暗に伝えるのです。
「私は自分の意思に背かずに生きてきた、みんなもそう生きてほしい。欲しいものは手に入れ、欲しくなければ拒否する、愛したい人を自由に愛し、痛快な人生を送るのよ!」
白石には、痛い言葉でしたが、周瑩の生き様を曲げることは出来ません。
この言葉が周瑩そのものだったから…